■ 乱視とは?

角膜や水晶体の形が一定方向に(ラグビーボールのように)ゆがんでいるため網膜上で一点にピントを結ばない眼を乱視といいます。


        正視の見え方


直乱視の見え方


倒乱視の見え方


       正視                 直乱視                  倒乱視

 

カーブが強く屈折力が最も強い経線を強主経線といい、逆にカーブが浅く屈折力が最も弱い経線を弱主経線といいます。
強主経線の焦線が前焦線となり、弱主経線の焦線が後焦線となります。
前焦線と後焦線の光学的中央点は各経線の集光によってつくられる円が最小になる位置で、これを最小錯乱円といいます。

 

■ 乱視の種類

正乱視    強弱経線がお互いに直交し、2か所で焦線を結ぶ乱視。
ほとんどの乱視は正乱視であり、メガネやコンタクトレンズで矯正をします。

[ 屈折状態による乱視の種類 ]

単乱視    主経線の一方が正視の乱視

・ 他方が近視であれば近視性単乱視
・ 他方が遠視であれば遠視性単乱視

複乱視    両主経線のいずれも近視または遠視の乱視

・ 近視性複乱視
・ 遠視性複乱視

混合乱視  主経線の一方が近視で他方が遠視の乱視

[ 主経線の方向による乱視の種類 ]

直乱視    強主経線の方向が垂直の乱視

倒乱視    強主経線の方向が水平の乱視

斜乱視    ふたつの主経線が斜めの方向に直交している乱視

不正乱視   角膜疾患等で角膜の表面がでこぼこになっているため、焦点を結ばない乱視。
一般的にはハードコンタクトレンズで矯正をします。

■ 乱視の症状

・ 遠くも近くも見えにくい
・ 片目で見ていても一つのものが二つに見える
・ にじんでみえる
・ 眼を調節しないとはっきり見えない
・ 調節性眼精疲労

これらの症状の乱視はメガネやコンタクトレンズでの矯正が必要です。

■ 乱視の測定

乱視の検出精度を高めるためには、不必要な調節を取り除くことが重要です。
当店ではテストフレーム装用のうえ、的確な度数軸度を測定するのに最適なクロスシリンダーを使用し、両眼開放屈折検査にて乱視の測定を行います。

クロスシリンダー

■ 快適な乱視メガネのために

乱視をメガネで矯正する際、高い視機能のことを考えると完全矯正をした度数や軸度でつくるのが望ましいでしょう。
ただ、メガネの乱視矯正では時に空間視の違和感を感じるかたもおられます。

快適な乱視メガネをつくるのに重要なことは空間視の違和感を最小限に抑える処方とフィッティングです。

(1) メガネの用途、用法、年齢、必要な視力、前のメガネの度数や使用歴、それらすべての要素を考慮した処方。

(2) 最適なレンズ選び
(強い乱視矯正でない限り、両面非球面設計レンズが最適なわけではありません)

(3) 違和感を最小限に抑えることを考慮したフレーム選びやフィッティング。

メガネはどこで作っても、同じではありません。

これまで乱視メガネを作ってみたけど、もうひとつ調子が悪かったかた、乱視は違和感が強いと思われているかた、割に乱視を毛嫌いされているかたが多いのですが、意外に悪役は「乱視」だけではなくて、上記のようなトータル的な処方が上手くなされてないことが原因かもしれません。

そのようなかたは、ぜひ当店の処方を受けてみませんか?

当店は、乱視を矯正するメガネについて研究し、その矯正に好適なメガネを提供している

「乱視メガネ研究会」の会員です。