レンズの厚みが目立ちにくい
アンダーすっきり加工
● レンズの厚み感の原因は?
1. 横から見た時の耳側や鼻側のレンズのはみ出し
2. 斜めヨコからみた時の耳側や鼻側の白い全反射やウズ
3. 正面や、正面やや上方から装用者を見た場合のレンズ下縁の白い反射やウズ
多くの方が(1)や(2)を気にされるのですが、実際には装用者自身が気にされるほどには目立たないものです。
そして、(1)や(2)の厚み感は適切なフレームの選定(ウスカルフレームなど)により、かなりそれを減らすことが可能です。
しかし、他人から見た場合にレンズの厚みを感じさせるのは意外なことに(3)なのです。
● アンダーすっきり加工とは?
レンズが厚くなるにつれて目立ってくるのがレンズ下部の白い反射です。
この反射を少なくして「すっきり感」をさらにアップさせるのが「アンダーすっきり加工」です。
強度近視の方はもちろんですが、さほど強い度数でない方や、凸レンズにも大変有効です。
※この「アンダーすっきり加工」は、岡本隆博氏が以前に「日本眼鏡技術研究会雑誌」に発表したものです。
● 加工方法で、こんなに変わる!
以下の加工例では、すべて向かって左側が「アンダーすっきり加工」、右側が通常のオート加工です。左右ともに同じレンズ、同じ度数で加工したものです。
アンダーすっきり加工 例 1
「Uscalism」
■フレーム:ウスカル会オリジナルフレーム/ウスカリズム(40□24)
■レンズ:1.6屈折、球面プラスチック
■OCD:65.0
■度数:左右とも-4.00D
*上段は正面から、下段はやや上から撮った画像です。
●横方向の厚みを少なくするには効果バツグンの「ウスカルメガネ」ですが、強度近視では、レンズ下縁の全反射も強くなります。この写真の例は、それほど強度の例ではないのですが、それでも明らかに違いがわかります。
強度になればなるほど、その違いは大きくなります。
アンダーすっきり加工例 例 2
「ThinKing」
■フレーム:丸メガネ研究会オリジナルフレーム/シンキング(39□28)
■レンズ:1.6屈折、球面プラスチック
■OCD:65.0
■度数:左右とも-4.00D
*上段は正面から、下段はやや上から撮った画像です。
●比較的球型サイズの小さい「丸メガネ」では、ヨコや斜めからのウズや反射はどちらかといえば、目立ちにくいといえるでしょう。
ただし、上下幅が広いため、レンズ下縁の全反射については、他のフレームよりも目立ちやすいため、大変有効な加工方法です。
アンダーすっきり加工例 例 3
「Lafont」
■フレーム:フレーム/ラフォン(42□17)
■レンズ:1.5屈折、球面プラスチック
■OCD:52.0
■度数:左右とも+3.00D
*上段は正面から、下段はやや上から撮った画像です。
●サイズの小さいお子様用のメガネでは、厚みについてはそれほど心配することはありません。
大人に比べて、上から見下ろされることの多い子供の場合、この加工法は効果を発揮します。
そして、凸レンズで遠視を矯正することの多いお子様のメガネでは、さらに効果バツグンです!
アンダーすっきり加工例 例 4
「Falanx」
■フレーム:大きいメガネ研究会オリジナルフレーム/ファランクス(58□16)
■レンズ:1.5屈折、球面プラスチック
■OCD:65.0
■度数:左右とも-3.50D
*上段は正面から、下段はやや上から撮った画像です。
●通常のサイズのフレームより、さらに大きいサイズのメガネでも、その違いは歴然!ですね。
特に、写真のようなセルフレームではヨコ方向の厚みよりもレンズ下縁の反射の方が目立ってしまいます。
ぜひ「大きいメガネ」でも、アンダーすっきり加工をお試しください!